• 切り絵をつくるステファニアさん

  • 19世紀の切り絵

  • 切り絵を貼り付けるステファニアさん

  • wycinanki

MBSの取材でウォヴィチ(Łowicz)という町へ行ってきました。ここはとある伝統工芸でポーランドだけではなく、世界的に知られている場所です。
Tym razem bylismy w Łowiczu z ekipą MBS! (teksty tylko po japońsku)

ウォヴィチはワルシャワから西へ約80km、車で1時間ほど走ったところにある、人口約3万2000人の小さな町です。現在はジャムなどの加工食品や乳製品の製造を主な産業としています。ここの中心地にあるのがウォヴィチ博物館(Muzuem w Łowiczu)。ここではウォヴィチ市の歴史のほか、民族衣装や伝統工芸について知ることが出来ます。

さて、取材したのはウォヴィチの代表的な伝統工芸である切り絵(wycinanki łowickie)です。カラフルな紙を切って貼り付けたもののほかにも、黒い紙でまず枠と模様の縁取りをつくり、その後に色のついた紙をのせていったものもあり、その柄の細かさには思わず感嘆してしまいました。

今回は特別にこの道40年の職人・ステファニアさんに、ウォヴィチ地方の民族衣装を着て切り絵をしているところを見せてもらいました。カラフルな紙を半分に折り、大きいはさみを器用に動かすとあっという間にお花が出来上がります。さまざまな色の紙でサイズの違うお花を次々と作って重ねると、綺麗なグラデーションのひとつのお花になりました。その後も黒い紙でおんどりとお花の切り絵を作るところを見せてもらいました。こちらのほうは縁取りと中の絵が絶対に切れてはいけないため、とても気を使うし時間もかかるそうです。ステファニアさんが持って来てくれた作品は、どれも細かい柄と色のグラデーションがとても美しく、一枚の紙で繋がっているとはとても思えないようなものでした。

このウォヴィチの切り絵は19世紀頃、家を綺麗に飾りつける目的で主婦の間で始まったそうです。そのためにモチーフもおんどりや植物など、家のまわりにあるものが多いのだとか。博物館ではその頃の切り絵や、切り絵で飾られた当時のお部屋を再現した展示も見ることが出来ます。

ちなみに、切り絵に使われる大きいはさみは羊の毛を刈るときに使われるもので、ウォヴィチの切り絵はこのはさみを使ってつくられることになっているそうです。ステファニアさんは「もちろん最近の小さいはさみのほうが軽いし小回りもきくし使いやすいけれど、伝統は守っていかないとね」と言っていました。職人さんたちはこのはさみを少しでも使いやすいようにするために、自分でカスタマイズしたりするそうです。