1947年に国際バレーボール連盟に加盟し、東欧の強豪と呼ばれていたバレーボール・ポーランド男子代表チーム。
1960年代から80年代にかけて次々と輝かしい成果をあげるも90年代に入り成績が低迷。しかし2000年に入りポーランドリーグがプロ化され、選手の教育に力が注がれるなるようにつれ再び国際大会で頭角を現し始めます。その結果2006年の世界選手権では銀メダル、2009年の欧州選手権では初優勝を飾りました。
王者復活、その強さの秘密に迫るべく、グラチャンバレー参加を控えたポーランド男子代表チームのエース、ピオトル・グルシュカ選手に密着取材しました。
グルシュカ選手はビドゴシチにあるチーム「デクレタ・ビドゴシチ」所属の32歳。206センチの長身を生かし、オポジットのポジションを守っています。
地元のみならず国内で大人気のグルシュカ選手は牛乳促進委員会のCMにも出演。「牛乳を飲めば偉大になれる」のキャッチーコピーのあるポスターが町のあちらこちらで見られました。
ポーランド代表チームの強さの秘訣について質問すると、「バレーボール学校の力が大きい」との答え。取材班はさっそくその学校を訪問することにしました。
スパワという町にあるこの学校はポーランド・バレーボール協会付属の男子高校。全寮制のこの学校には全国から選び抜かれたエリートの少年達が学んでいます。
プロを目指す彼らの一日を取材すると、まず普通の高校と同じように通常の授業をこなし、そのあと筋トレや水泳、そしてバレーボールの練習が一日最低3時間。
食事は食堂でとることができますが、洗濯は各自自分でしなければなりません。
厳しい練習に明け暮れる生徒達にインタビューすると、練習はきついけどプロになるのが夢だからがんばれる、との答え。
男子代表チームの選手の多くがこの学校の卒業生だそうです。この少年達の活躍をテレビで見ることが出来るのもそう遠いことではないでしょう。